京都信用保証協会の書面添付を活用した保証料の割引制度について

確定申告の真っ只中です。
確定申告に集中しすぎてで他の業務もたまっていく一方で不安もありますが
この時期でしか逢えないお客さんからの相談もありやりがいもあります。
もっと分散化できると助かるのですが。。。
(京都府の話題にはなってしますが)
京都信用保証協会から書面添付を活用した保証料の割引制度が開始されました。当該内容について京都信用保証協会のお偉い方にその背景について伺うことが出来ました。
  
制度の概要を確認するにはここをクリック
なお当該BlogはインクラインというTKC近畿京滋会の発行する機関誌からの抜粋です。(寄稿者は対談に参加した梅川です)それでは一部を抜粋してどうぞ。
~~~~~~~~~~~~~~~~ 以下抜粋 ~~~~~~~~~~~~~~~~
TKC近畿京滋会
 今般の『「書面添付制度型」信用保証料割引』制度の創設まことにありがとうございます。TKC全国会が掲げている運動方針のうちの1つが書面添付制度の普及です。今後TKC会員に当該制度を広く周知及び理解いただき、推進していきたいと考えています。当該制度を創設された背景について教えて頂けますでしょうか。

京都保証協会様
 令和5年から本格的にゼロゼロ融資の元本返済が開始されます。 またコロナ禍、物価高、円安と中小企業を取り巻く環境はとても厳しく、また今後も厳しいことが予想されます。 そういった環境下にあって保証協会は単なる債権者と債務者というような関係ではなく中小企業者の方々と信頼関係を構築
し、今後も保証を中心としつつも専門家派遣等を含めた中小企業者の方々にベストな支援をしていきたいと考えています。
 

中小企業者の方々への本業支援に際しては、
ベースとなる本来の状況をあらわした決算書が必要になってきます。 『巡回監査』で毎月顧問先を訪問し、中小企業の状況をよく知っている税理士の皆様が書面に表現したものが書面添付ですので、書面添付を有効的に

活用したいと考えました。

京都保証協会様
 書面添付の記載内容は様々ですが、記載内容について顧問税理士と情報共有することで、決算書では把握できない業況や社長の経営姿勢等、
情報の非対称性を解消できると期待
しています。
 

また、中小企業者の方々と顧問税理士との関係性も把握できます。そのため、中小企業者の方々と顧問税理士の距離感などもご確認させていただけると思います。書面添付を活用することで金融支援と経営支援ともに役立つと考えています。

京都保証協会様
 書面添付の様式及び記載内容につき、
将来の改正が予定されている「監査の頻度」には注視
しています。また、令和5年4月以降改正が予定されている
経営者保証を解除の要件である「適時適切な情報開示」と「法人と個人の明確な区分・分離」には書面添付の情報が非常に役立つ
と考えています。

TKC近畿京滋会
 「監査の頻度」を明記することについてはTKC全国会も注視しています。課税庁にとってみても、監査の頻度が適正な申告・納税に資するものであると認識していると考えています。

京都保証協会様
 今回の割引制度の対象は、A(提携保証「スーパータイムリー」、「京力サポート」、「ネクスト」)、B(京都短期継続保証「京たん」)、C(中小企業特定社債保証)の3点ですが、これは当協会の保証承諾のうち約25%程度のご利用をいただいている保証制度です。そのため、
書面添付が金融機関の方々に認識される大きなきっかけになる
と思っています。
 

今回の書面添付割引制度の前には『中小企業の会計に関する基本要領』(以下、『中小会計要領』)による割引制度があり、当該タイミングで会計要領が普及した経緯があります。

京都保証協会様
 「中小会計要領」チェックリスト添付による保証料率の割引制度は、一定のご利用をいただき、会計要領の普及に寄与しましたが、書面添付までの踏み込んだ内容とは異なりました。

TKC近畿京滋会
 中小会計要領と書面添付の大きな相違は、
中小会計要領には明確な罰則規定がありませんが、書面添付には税理士制度に基づく罰則規定があります。
 令和3事務年度の法人税の書面添付割当は9.8%であり、うちTKC会員が50%程度実践しています。TKC会員に、書面添付は税務署だけでなく、保証協会や金融機関への提出も意識することで、 
書面添付の量的拡大及び質的向上にもつながると期待
しています。
 今後保証協会や金融機関と一緒に書面添付を普及できることが非常に楽しみです。

京都保証協会様
 中小企業者の方々が一番相談する相手が税理士であることはあらゆるアンケートから明らかです。将来この会社どうなるのか?どうしていけばいいのか?という中小企業者の方々にとってもっとも大切な悩みについて、是非一緒に連携して中小企業者の方々を応援していきたいと考えています。
 新型コロナウリルスにより影響を受けた中小企業者の方々に対し、行動計画まで詳細・綿密に策定する405事業等を通じて税理士が主導して伴走することで経営の危機を救ってあげてほしいと願っています。

相談にあたっては具体的な情報により具体的な提案が可能ですが、個人情報の問題が生じます。具体的な提案をするためにも
事前にMISで月次で試算表、年次で決算書・書面添付を送信
いただければ対応しやすいので是非MISの活用もあわせてお願いしたいと思います。
京都保証協会様には『「書面添付制度型」信用保証料割引』制度の創設の背景及びTKC会員に対する大きな期待を伺いました。ゼロゼロ融資の元本返済がはじまるこの時期だからこそ、書面添付を活用し中小企業をサポートすることが、社会からの要請であると強く感じました。
~~~~~~~~~~~~~~~~ 以上抜粋 ~~~~~~~~~~~~~~~~
書面添付は税務当局からの信頼性確保に役立つだけでなく
金融機関からの信頼性確保に役立ちます。
信頼性確保は
直接的にはコスト(保証料)の減額に
役立ちます。
税理士法人ドリームプラスは書面添付を標準業務として推進しています。
書面添付を通じて中小企業の発展に寄与したいと思います。
書面添付にご興味のある方は弊社担当者までお気軽にご相談ください。
【文責 : 梅川 大輔】