アメリカ旅行で感じた日本の遅れ その1

最近、金融機関報告に行ったときに世の中の
書面添付の少なさに支店長と社長に驚かれました。
法人税の書面添付割合は9.8%程度です。
多く見積もって10社に1社です。
税理士法人ドリームプラスでは(TCKシステム活用いたいだいている会社は)
ほぼ100%の書面添付率ですので、そんなに少ないのか~~~、と。
2023年10月にTKC近畿京滋会が開催する金融機関交流会で
担当する基調講演で書面添付をもっともっと広報したいと思います。
夏休みに20年ぶりぐらいにアメリカ(カリフォルニア)に行ってきました。
メインはメジャーリーグとDisneyLandでした。
久しぶりに行くと以前と社会システムそのものが
大きく異なっていてびっくりすることが多々ありました。
大きく分けて3つあります。
①現金をほぼ使わない
②スマホのアプリが充実している
③エシカル消費が意識されている
①現金をほぼ使わない。
飛行機をおりてから帰りの飛行機を乗るまでほぼほぼ現金を使いませんでした。といっても〇〇PAYを使ったわけではなく、クレジットカードでの決済がすべてです。実際に現金を使ったのは現金を使うことを試した4ドル
ホテルのクリーニングのチップ2ドルのわずか6ドルです。
実際にはこの4ドルもローカルバスでしたが、事前にアプリを登録することで
(下記①-1)クレジットカード払いすることも出来ました。

クレジットカードを使うというと
  カード本体を財布から出してクレジット端末に通す
ことをイメージするかもしれないですがIT化が進んでいるアメリカでは
クレジットカードの使い方には3通りありました。

①-1.アプリに登録
UberやDisneyはアプリが充実しています。
事前にアプリにクレジットカードを登録しておくことで
クレジットカード本体どころか、スマホをカバンから出すことも不要
です。

アプリから注文し、アプリ内で決済が完了しています。
ひょっとしたら決済できてないのでは?と思うぐらい感覚がありません。

また使っている感覚もないので、利用金額を把握しておかないと危険です。
→ 個人的には使った金額はすべてスマホのアプリにその都度メモっています。旅行中の利用割合40%程度でしょうか。

①-2.Applepay
iPhoneにはクレジットカードを登録することが出来ます。
アメリカのクレジットカード端末の多くはVISAタッチ対応の端末でした。
クレジットカード本体を出さずにiPhoneのウォレットで決済できました。
日本でも利用することはできます。
時間的にも短縮でき、とても便利です。
旅行中の利用割合30%程度でしょうか。
①-3.クレジットカードカード本体
クレジットカード端末がVISAタッチ未対応の場合だけ
クレジットカード本体が必要でした。
日本で一番多い決済手段の現金より便利なはずなのに
アメリカでアプリ決済・Applepayに慣れるとクレジットカード決済ですら
いらっとするのはとても不思議です。
アプリ決済の場合、領収書etcがメール送信されてくるので
明細をもらうのも面倒に感じてしまいます。
人間の感覚の不思議さを感じずにいられません。
旅行中の利用割合30%程度でしょうか。

キャッシュレス決済比率が30%台といわれている日本と大きく違います。
ただこの大きな違いは米ドルの紙幣そのものに対する信頼性のなさ
(= 偽札の可能性)に依存するところがいいのか、悪いのか考えされられますが。少し長くなるので次回に続きます。

【文責 : 梅川 大輔】

【社員募集のご案内】
税理士法人ドリームプラスでは社員を募集しています。
募集人数は2・3名です。

■応募資格
・税理士、税理士科目合格者
・会計事務所2年以上経験者(TKC事務所出身者であれば1年以上)
・会計事務所に興味のある未経験者(税理士試験受験希望者厚遇)
・相続税申告書5枚以上作成経験のある者厚遇
・一般的なアプリケーション(ex. エクセル、ワード)、PCメール
 携帯メール、インターネットを使える方
・普通免許応募はメールにて随時受け付けています。

令和5年分 相続税路線価公表

毎日が地獄のようです。
車に乗ってクーラーをかけてつくまでに涼しくならない。。。
暑さと部屋の中の涼しさの交互でカラダがおかしくなりそうです。
しっかり寝て、しっかり食べて夏を乗り切りたいと思います。
2023年07月01日に今年も路線価が公表されました。
 
路線価を国税庁のHPで確認するにはここをクリック
そもそも土地の価格には
  実勢価額
  公示価格
  相続税評価額
  固定資産税評価額
とたくさんありわかりにくいです。
2023年07月01日に公表された路線価は
相続税評価額の計算ももとになる金額です。
ちなみに固定資産税の路線価もあります。
だいたいの金額でいうと相続税の路線価は
時価の80%程度程度と言われています。

個人的には路線価が公表されると自宅の近隣をすぐにチェックするのですが
前年と比較してあまり変動がありませんでした。
お客さんに影響がありそうなところもチェックしたのですが
大幅な金額の変更はないように思えました。
全国的には前年比で1.5%上昇と2年連続の上昇だったようです。
札幌あたりの上場率が目立ちました。
京都も結構あがってました。


都道府県庁所在都市の最高路線価を見ると
前年比で上昇した都市は29都市だったようです。
ちなみに前年は15都市でした。
逆に下落した都市は4都市(前年16都市)でした。
やはり全国的には上昇傾向であったようです。
継続的に土地を保有している人にとってみれば
  
地価が上がっても相続税が増えるのは大変ということになります。
ますます土地を有効活用して収益をあげないと
維持していくことも難しい時代になったなぁと
実感する毎年恒例の路線価公表でした。

【文責 : 梅川 大輔】

ウイスキー100周年

今年はご紹介いただくことも多く相続関係の業務が
例年の2倍程度あります。


日々業務におわれてしまい、土日もほぼない状況です。
コロナもあけた(?)ので、時間をつくってゆっくりしたいと思っています。
いつもは仕事関係のことを多くBlogっているので
今回は仕事と関係ないことにしたいと思います。
個人的にはお酒があまり強い方ではありません。


強い方であれば1回でビールやチューハイを何本も飲む方もおられますが
ワインを週末に開けて2・3日で飲む
保存の効く日本酒、ウイスキーを少しづつ飲むというスタイルです。
今年は、日本でウイスキーをつくりはじめて100周年という記念の年のようです。


サントリーから記念の商品が多く特別販売されています。
サントリーの人気商品といえば、山崎、白州、響だと思います。
通常のときでもなかなか購入できない人気商品です。
ノンエイジの山崎、白州(ミニボトル)が定期的にコンビニ限定で販売されます。
サントリー的にはコンビニ限定とすることで最強チャネルコンビニに貸しをつくれるチャネル限定のため出荷量をおさえらえるコンビニだと値崩れが防げetc
というような感じなのでしょうか。たまたま販売時期をネットでチェックできたので購入してきました。

【山崎(ミニボトル)】

【白州(ミニボトル)】

それと白州のハイボール缶が100周年記念商品で販売されています。
値段600円とかなり高めの金額に思えますが、
白州ボトルの値段・量とソーダの量・値段から原価計算をすると
たいだい500円後半になりますので、良心的な値段と言えそうです。
まあそれぐらいウイスキー原酒が高騰しているということですけどね。。。

【白州 ハイボール缶】

他にもボトルで100年記念の山崎や白州が発売されているようですが
値段がとても。。。

山崎のミニボトルと白州のミニボトルはまとめて数本づつ購入できたので
白州が大好きな友人にプレゼントしたいと思います。

【文責 : 梅川 大輔】

経営者保証ガイドラインの変更 その2

前回は
  経営者保証ガイドラインが変更されること
  経営者保証を徴求されないためには下記3点を充足する必要があること
    ①法人と経営者との関係の明確な区分・分離
    ②財務基盤の強化
    ③財務状況の正確な把握、適時適切な情報開示等による経営の透明性確保を説明しました。
  
そこで今回はどうやって①・②・③の要件を充足すればいいかを考えてみたいと思います。
②については定量的な指標ですので判断しやすいと思います。
法人が黒字化・収益力アップのために
  経営計画・予算立案自計化
  翌月試算表確認予実管理
でサポートしてきたいと思います。
ただ社長に一番頑張ってもらう必要があるのも事実です。
①と③は定性的な判断が必要ですので非常に難しいです。
金融機関さんも判断に困ることもあると思います。
①については書面添付が活用できる
と考えています。

現状、書面添付には法人と個人の分離について明記してはいません。
ただ書面添付は罰則規定があるという制度上、間違ったことは明記できません。そのような文書に法人と税理士が一緒になって確認した法人と個人の分離の内容を明記することは一定の意味があると思います。

今後そのような書面添付が増えていく可能性はありそうです。
③についてはTKCモニタリングサービスの月次送信
が役立ちそうです。
  
TKCのシステムには税理士が月次監査を完了した後にデジタルで月次報告書を送信する仕組みがあります。それもなんと
無料です!(← ここ大事!!!)
テンプレートは単なる月次試算表の形式ではなく
「適切」が期待されているような
  部門別の数値
推移(特に売上・借入金)
  取引先別売上・仕入・外注
が分かるような報告書形式になっています。
もちろん経営者が経営判断するときの情報としても有用です。
(月次決算が翌月にされているという前提ですが)
正直、TKCモニタリングサービスの月次送信していれば
それ以上に必要な適時・適切があるのだろうか?と思っています。
上記のような方針で経営者保証ガイドラインの変更に対応しようと思っていますがこのあたりは金融機関の融資審査部の方々と話をしていても
かなりの感触で前向きであるように感じています。
金融機関の現場でも戸惑いがあると思います。
梅川はTKC会員(税理士)向けに研修講師をしておりますので
当該内容の勉強会をご希望の金融機関様はお気軽にお問い合わせください。
弊社のお客様は監査担当者にお気軽にご質問ください。

【文責 : 梅川 大輔】

経営者保証ガイドラインの変更 その1

コロナ禍があけて会合の機会が増えました。
毎日体重計で、体重と体脂肪率を計測することで
しっかり体重のコントロールをしていきたいと思います。
令和05年04月から経営者保証ガイドラインの運用が変更になりました。
経営者保証とは
  
法人が借り入れをしたときに代表者(及び関係者)が連帯保証人になる
ということです。これを変更しましょう、という改正です。
過去にも平成25年に経営者保証ガイドラインが変更になったことがありました。努力義務規定ということもあり、あまり運用されず代表取締役が連帯保証することが当然として当時から現在まで継続されています。今回は「経営者の連帯保証を徴求するな」という訳ではなく
  
無保証(連帯保証人が不要)
   + 
連帯保証は徴求するけど、その理由を説明し、記録し、金融庁に報告する
を100%にすることが求められました。
→ つまり上記のどっちかにしろってことですけどね。。。
当該ガイドラインが変更された理由の大きなものとして
中小企業の後継者不足があります。
後継者になりたくない最大の理由が
  
代表者になることで連帯保証人になりたくない
ということです。
そのため中小企業の社長の平均年齢はますます向上し
また新規創業もあまり活発でない世の中になりました。
中小企業がなくなると困る人は多くいますが
一番困るのは中小企業で勤務する労働者です。
日本の労働人口の約70%が中小企業で勤務しているというデータがありますし。では金融機関はどういった状況だと連帯保証を徴求しないていいのでしょうか?それには下記の3つの要件を充足する必要があります。

①法人と経営者との関係の明確な区分・分離

②財務基盤の強化

③財務状況の正確な把握、適時適切な情報開示等による経営の透明性確保
少しだけ詳細に見ていきましょう。
①法人と経営者との関係の明確な区分・分離
今までは法人と経営者個人を分けて考えることはありませんでした。
例えば法人は儲かっていなくて借入金返済に困りそうだけど
個人財産は潤沢なので個人から法人に資金援助して返済できそうな場合は
まさに代表者を連帯保証人とすることで貸すことができました。
今後は法人と個人を分離し、法人の利益で借入金を返済することが必要です。
また金融機関としても貸し付けた資金が法人が借りた名目以外に使われては困ります。
そのため勘定科目でいうと仮払金・仮受金・役員貸付金のような
使途不明金があると法人と個人が分離されていないと判断されそうです。
さらに役員報酬や不動産賃貸料もついても世間相場からして
合理的な金額かどうかという判断も大切になってくると思われます。

②財務基盤の強化
こちらは以前からスコアリングと呼ばれていた
(数値的に若干の閾値の変更はあると思いますが)
各金融機関ごとにする定量的な数値判断です。
つまり借入金がどれぐらいの割合で返済されるかを判断する指標です。
個人的に特に重要な数値は
  
債務償還年数、自己資本比率
とかでしょうか。
他にも
  
流動比率
売上高経常利益率
なんかも好きです。


③財務状況の正確な把握、適時適切な情報開示等による経営の透明性確保
金融機関から借り入れすると決算終了後に決算書を提出していると思います。
ただ
決算書の提出だけでは「適時」でも、「適切」でもない
と考えられそうです。
中小企業では多くの請求書・人件費etcが
1ヶ月単位で集計・計上されていると思います。
つまり最頻であったとしても
翌月に月次決算書を提出
すれば
こと足りるのではないと考えています。
また適切な開示という点では
  
部門別会計
  推移(特に売上・借入金)
  取引先別売上・仕入・外注
  etc
があればよいと思われます。
これらの①・②・③の要件と充足する法人は
  
外部からのガバナンスが効いた利益から借入金を返済できる

いい法人
ということになると思います。
国としてそういう法人を増やしていきたいという思いが感じ取れます。
少し長くなりましたので、税理士法人ドリームプラス
(及びTKC全国会)が①・②・③を充足するために
どのようなサポートするか?を次回に整理したいと思います。

【文責 : 梅川 大輔】